私は何人ですか?(ウェン) | 菲律賓遊學・宿霧遊學就選擇QQEnglish。致力於提升英語能力!

宿霧遊學・菲律賓遊學選擇QQEnglish
私は何人ですか?(ウェン)



「先生、僕は何人になると思いますか?」授業後、一人の生徒に突然質問された。「何人になる?」人は皆、既に物ごごろついた時には何人かになっているはずである。と言うことは将来国籍を変えるということだろうか?「僕の両親は台湾人です。でも僕が生まれる前に日本国籍になったので、僕は日本国籍です。日本で生まれて、日本で育ったし、だから日本人だと思います。でも、僕の中に日本人の血は一滴も流れていません。僕は日本人ですか?台湾人ですか?」
自分が日本人以外の何人かだなんて、考えたこともなかった。しかし、華僑学校で教えるようになってから、「自分は何人なのか?」と悩む子どもたちにかなりの数会った。
私の夫は台湾人である。私はよく夫に対して「台湾ではどうなの?」とか「台湾人は○○だけど日本人は○○」のように、国や国籍が関係するような言い方をする。しかしこれは、決してそれぞれの国のステレオタイプに動かされているわけでも、まして偏見から言っているわけでもない。単に、考え方や価値観の違いを国が持っている文化の違いから考えたいと思っているだけだ。このような発話は、グローバル化の進んだ現代社会では、特に珍しいものでもないと思う。夫婦間だけでなく、職場でも学校でも、SNSで知り合った世界中の人々とコンピュータ上で一般的に行われている会話ではないだろうか。このような会話を進める際には、「私は何人なのか?」という疑問を持つ余地はない。「何人であるのか」ということが決定しているからこそ成り立つ会話だと言える。
私は日本人の両親を持ち、日本人として日本で生まれ育った。夫は台湾人の両親を持ち、台湾人として台湾で生まれ育った。社会には、私たちのような人が多い。その一方で、国籍の異なる夫婦から生まれた子どもや、両親は同じ国籍だけれど、その国籍以外で生まれ育った子どもたちもいる。いわゆるサードカルチャーキッズと呼ばれる子どもたちである。自分は何人なのかで悩んだり、自分の国籍の国にいても、育ったのが他国であったためにしっくりこないと感じている子どもたちがいる。また、その逆もある。社会のグローバル化は現在進行形である。ということは、このような子どもたちもどんどん増えるということだ。

サードカルチャーキッズの悩みに答える言葉の一つに、「地球人」がある。「何人かと考える必要はない。人は〇国人である前に、地球という星に住む人であるのだから、自分も皆も「地球人」と考えればよい」という国を超えた考え方である。初めてこの言葉を聞いた時、なんて素晴らしい言葉、考え方なのだろうと思った。だが、冒頭の生徒の質問に対し、または自分は何人なのだろうか?と思い悩む子どもたちに対して、「地球人よ」と答えて相手は納得するだろうか?または悩みが解決されるだろうか?

「地球人」という言葉は、自分の国籍と居場所が一致してするような場所を持つ人だからこそ、または自分は何人であるのかと悩んで悩んで悩んだ末に、「そうか、人は何人である前に人であるのだから、何人であるのかで悩む必要はないのだ」という考えにたどり着いた人だからこそ言える言葉なのではないだろうか。

私は現在、大学院の博士課程に入学し、日本語を第一言語としない子どもや中国語を第二言語として習得しようとしている子どもたちの言語習得について研究している。華僑学校で教えているうちに、「自分の気持ちを日本語と中国語のどちらでもうまく表せない」というバイリンガルの子どもや、「自分の母語の日本語で親に話しても、親にとって日本語は外国語であるため、気持ちを理解してもらえない」という子どもたちに多く出会っただめである。このような子どもたちにどのような言語教育を行ったら「自分の気持ちをちゃんと表現できる日本語や中国語を身に着けてもらえるだろうか」と考え、その方法を模索するために研究活動を始めた。しかし研究の一環として子どもたちに話を聞くようになると、実は言葉の問題だけでなく、冒頭の生徒のように「自分は何人なのか?」と悩む子どもたちも多いという事実に出会ったのだ。言語習得ももちろん大切だが、子どもがアイデンティティを確立し、ここが自分の居場所であると思えるような場所を獲得することも大切だと思うようになった。

私は、「地球人」という言葉が好きだ。だからこそ、国籍や自分は何人であるかというアイデンティティに関わるような問で悩む多くの子どもたちに、納得した上で「自分は地球人なのだから、何人なのかで悩む必要はないんだ」と思えるようになってほしい。そのために、NPOを立ち上げ、このようなことで悩んでいる子どもたちを支援したいと考えている。
私が世界を目指すのは、日本だけでなく、世界中に存在している「自分は何人なのか?」と悩んでいる子どもたちが自ら答えを得、心から安心して生活できる居場所を得る支援をしたいからだ。

 

 
投稿一覧に戻る